Red Hat がクラウドツール ベンダーの Makara を買収

Red Hat がクラウドツール ベンダーの Makara を買収 Red Hat は11月30日、クラウドツールを手がける Makara を買収したと発表した。買収の狙いは、サービスとしてのプラットフォーム (PaaS) 戦略の拡大だ。

Red Hat でクラウド事業部門バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャを務める Scott Crenshaw 氏は取材に対し、買収は同社ビジネスの根幹にかかわるものでないため、金銭的条件は明らかにしないと述べた。

Red Hat が Makara の買収によって獲得するテクノロジは、開発者がアプリケーションをクラウド環境に配備し、なおかつアプリケーションのスケールを需要に応じて調整することを可能にするものだ。Makara のテクノロジは、Red Hat が2010年に入って打ち出した『Cloud Foundations』戦略に組み込まれる。

「データセンターに配備されるアプリケーションは、スケールを自動調整するようにはできておらず、アプリケーションは通常、ピーク時の負荷に備えてオーバー プロビジョニング (過剰供給) の状態になっているか、キャパシティの問題が発生した際に受動的に対応する設定になっている。Makara のテクノロジは、アプリケーションが自動でスケールを調整することを可能にするため、リソースをオンデマンドで消費することができる」。Makara の CEO (最高経営責任者) で共同創設者の Isaac Roth 氏は、Web キャストした買収発表の記者会見でこのように述べた。

Roth 氏によれば、Makara のテクノロジは、クラウドがパブリックかプライベートか、あるいは配備する『JBoss』または LAMP アプリケーションが最新版か旧版かにかかわらず、バージョン管理などの機能を通じてクラウド リソースのプロビジョニングを容易にするという。さらに Makara では、ネットワークから Web、アプリケーション、データベース層までのスタック全体にわたってパフォーマンスを監視でき、ログ管理も行なえる点を Roth 氏は指摘した。

Makara のテクノロジは現在オープンソースではないが、今後は変更となる可能性がある。

「Red Hat は、これまでに行なったどの買収でも、獲得したテクノロジをオープンソース化する方針をとってきた。Makara についても同様に対応するつもりだ」と Crenshaw 氏は述べている。

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