サーバー仮想化がディスクベースデータ保護需要をけん引―IDC Japan、国内ディスクベースデータ保護需要動向を発表

サーバー仮想化がディスクベースデータ保護需要をけん引―IDC Japan、国内ディスクベースデータ保護需要動向を発表 IT 専門調査会社 IDC Japan は2011年2月22日、国内ディスクベースデータ保護需要動向を発表した。発表によると、国内企業が抱えるバックアップ/リカバリー課題の解決策としてディスクベースデータ保護手法が採用される機会は今後も増加することが予測され、国内ディスクベースデータ保護市場は成長を続けると、同社は見ている。

同社が実施したアンケート調査によると、2009年〜2010年の厳しい IT 投資抑制下においてストレージ投資を増額した企業では、増加の要因として、「バックアップの効率化」「バックアップ統合の実施」を挙げる企業が多いことが判明した。また、この時期にストレージインフラの見直しを行った企業では、「データ保護手法の見直し」を行った企業が最も多いとの結果が出ている。

変更する（新規採用する）バックアップシステムでは、従来型のテープバックアップ（Disk to Tape）にかわって、 “Disk to Disk” や “Disk to Disk to Tape” など、ディスク採用システムが高い回答率を得ている。ディスクベースデータ保護手法を採用することで、データ保護課題の解決を図ろうとする企業が増加している、という。

ディスクベースデータ保護手法では、バックアップに限らず、スナップショット、ミラーリング、リモートレプリケーション、アプライアンスベースやホストベースのレプリケーションなど、様々な技術/手法が提案されている。こうした選択肢の拡大が、ディスクベースデータ保護需要の拡大に貢献している、と同社は見ている。

また、重複排除機能の利用を、ディスクベース採用の動機として挙げる企業が増えていることから、容量効率化を実現する新規技術の進展も、ディスクベースデータ保護需要の増加に貢献しつつある、と同社は考えている。

ディスクベースデータ保護市場で特に成長が期待される分野として、サーバー仮想化環境向けデータ保護ソリューションが挙げられる。サーバー仮想化導入により、国内企業はサーバー仮想化環境での「バックアップデータ増加に伴うストレージ容量の急増」や「ネットワークや I/O ボトルネックの影響」などの課題に直面。こうした課題解決のために、従来からのバックアップ手法を変更し、ディスクベースデータ保護手法を採用する企業が増加している。

また、サーバー仮想化の採用分野が、ビジネスに不可欠な主要なアプリケーションに広がることで、イメージやファイルレベルでのリカバリーの実現など、より信頼性高く、効率的な手法を取り入れる企業が増えており、今後もディスクベースデータ保護需要を押し上げる、と同社は見ている。

 


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